録音レベルで失敗しないために。初心者がハマる「小さすぎ」「大きすぎ」の落とし穴

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「録音レベル、これで合ってる?」って悩んでいませんか?

せっかく良いテイクが録れたのに、後から「あれ、音小さすぎ?」とか「なんか歪んでる…?」ってなって、全部やり直しになった経験、ないですか?

DAWのメーターを見ても、どこまで上げればいいのか、下げればいいのか、全然判断できないんですよね。

でも、安心してください。

この記事を読めば、もう録音レベルで悩むことはなくなります。今日から実践できる具体的な方法をしっかりお伝えしますね。

この記事でわかること

  • 録音レベルが適正でない原因
  • 理想的な録音レベルの見つけ方
  • 録音失敗を防ぐための設定ポイント

「適正レベル」が曖昧なのはなぜ?デジタル録音の落とし穴

なぜ録音レベルの適正が分かりにくいのか。

それは、デジタル録音の特性を理解していないからなんです。

アナログ時代の常識は通用しない

昔のアナログ録音では、ノイズに埋もれないよう、信号をできるだけ大きく録るのがセオリーでした。

多少のオーバーレベルは、テープの特性で「味」になることもあったんですよね。

しかし、デジタル録音ではこの考え方は通用しません。

0dBFS(フルスケール)を超えたら、問答無用で音が割れます。

小さすぎてもダメ、大きすぎてもダメな理由

「じゃあ、0dBFSを超えないように小さめに録っておけばいいんでしょ?」

そう思っていませんか?

残念ながら、それも危険な考え方です。

【小さすぎると…】

録音レベルが小さすぎると、ノイズフロア(機材から発生する微弱なノイズ)が目立ってしまいます。

後で音量を大きくしようとすると、このノイズも一緒に大きくなってしまうんですよ。

せっかくの歌声や演奏が、シャーッというノイズまみれになってしまう可能性が高いです。

【大きすぎると…】

これは皆さんご存知の通り、クリッピング(音割れ)の原因です。

DAWのメーターが赤くなったら、それはもう手遅れ。

デジタルでのクリッピングは、アナログと違って完全に情報が失われてしまいます。

一度歪んだ音は、もう二度と元のクリアな音には戻せないんです。

「後でミックスでどうにでもなる」という言葉は、録音レベルに関しては当てはまりません。

【実践】「録音レベルは低めが正解」って知ってました?

ここまで読んで、「結局どうすればいいの?」って思いましたよね。

結論から言うと、録音レベルは「低め」が正解です。

「え、小さすぎるとノイズが乗るって言ったじゃん!」とツッコミたくなる気持ち、わかります。

でも、ここが重要なポイントなんです。

「低め」というのは、ノイズが目立たない範囲で、かつクリッピングしない余裕を持たせるということです。

これにより、録音された音源のダイナミックレンジ(一番小さい音と一番大きい音の幅)を最大限に確保できます。

この余裕があることで、ミックスの時にコンプレッサーやEQで自由に音を加工できるんです。

目標は「ピークで-12dBFS〜-6dBFS」

では、具体的にどのくらいのレベルを目指せばいいのか。

DAWのピークメーターを見て、最も大きな音が鳴ったときに-12dBFSから-6dBFSあたりに収まるように調整してください。

この範囲なら、ノイズが目立つほど小さすぎることもなく、クリッピングの危険もほとんどありません。

オーディオインターフェースのインプットメーター(ランプ)は、緑が点灯していればOK。

黄色が瞬間的に点いても、DAWのメーターで-6dBFSを超えていなければ問題ありません。

ただし、赤ランプが点いたら即座にゲインを下げてくださいね。

ポイント

-12dBFS〜-6dBFSはあくまで目安です。重要なのは、
「ノイズが目立たず、クリップしない十分な余裕があること」です。

ゲイン設定の具体的な手順

さあ、実際にあなたのDAWとオーディオインターフェースを使って、この手順でゲインを調整してみましょう。

  1. マイクと音源を準備する
    マイクを適切な位置にセットし、ボーカルや楽器を普段の音量で、最も大きい声を出す(または強い音を出す)つもりで何度か発声/演奏してみてください。
  2. DAWのインプットメーターを確認する
    DAWの録音トラックのインプットメーター(通常は録音待機状態にすると表示されます)を確認します。
  3. ゲインノブをゆっくり上げる
    オーディオインターフェースのマイクプリアンプのゲインノブをゆっくりと上げていきます。
  4. 目標レベルに合わせる
    一番大きな音が出たときに、DAWのピークメーターが-12dBFS〜-6dBFSあたりに収まるように調整してください。インターフェースのランプも参考に。
  5. 赤ランプに注意する
    瞬間的にも赤ランプ(クリップ)が点灯しないか、厳しくチェックしてください。
  6. テスト録音で確認する
    実際に数秒間テスト録音し、再生して音質に問題がないか、ノイズが目立たないかを確認しましょう。

この手順を習慣にすれば、もう録音レベルで失敗することはありません。

【罠】録音時にコンプレッサーをかけるのはNG?

「音量にバラつきがあるから、録音時にコンプレッサーをかけちゃえばいいんじゃない?」

そう考えた方もいるかもしれませんね。

ですが、初心者のうちは録音時にコンプレッサーをかけるのは避けてください。

なぜなら、コンプレッサーは一度音のダイナミックレンジを圧縮してしまうと、元に戻すことが非常に難しいからです。

もし設定を間違えて強くかけすぎると、不自然な音になってしまい、後から修正できません。

コンプレッサーは、録音された音が「良い状態」になってから、ミックス段階で慎重に使うエフェクトだと考えてください。

録音レベルの「判断軸」を身につける

結局のところ、録音レベルの適正は「後の工程で、どれだけ扱いやすい音源であるか」にかかっています。

良い録音と悪い録音の違いを、表で見てみましょう。

録音レベルの状態と影響

状態 DAWピークメーター 音質への影響 ミックスでの扱いやすさ
小さすぎる -24dBFS以下 ノイズフロアが目立つ。音が細い。 ノイズも一緒に大きくなるため、非常に扱いにくい。
大きすぎる(クリップ) 0dBFS以上 デジタル歪み(音割れ)。不快な音。 修正不可能。完全に破綻した音。
適正 -12dBFS〜-6dBFS クリアでダイナミックレンジが広い。 ノイズが少なく、加工の余裕があり、非常に扱いやすい。

この表を参考に、あなたの録音レベルがどの状態にあるか判断する習慣をつけてください。

適正なレベルで録音されていれば、ミックスやマスタリングの作業が格段にスムーズになります。

これで、もう録音レベルで悩むことはありませんね!自信を持ってレコーディングに臨んでください!

まとめ

録音レベルの適正が分からなかったのは、デジタル録音の特性と、適切な目標値を知らなかっただけです。

今日から実践してほしいことを3つにまとめました。

  1. デジタル録音では、0dBFSを超えたら終わりです。
  2. 録音レベルの目標は、DAWのピークメーターで-12dBFS〜-6dBFSあたりを目指しましょう。
  3. 初心者のうちは、録音時にコンプレッサーは使わないでください。

このシンプルなルールを守るだけで、あなたのボーカルや楽器の録音は劇的に改善します。

まずは、次のレコーディングから実践してみてくださいね!

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この記事を書いた人

音脳ラボ運営。宅録・DTM・歌ってみたを中心に、実体験ベースで音作りを研究しています。

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