録音して再生したら「ブーン」って…正直、凹みますよね
せっかくいい感じに歌えたのに、再生したら「ブーン…」ってPCファン音が入ってる。これ、マジで萎えるんですよね。
でも、実はPCファン音が入る原因って、かなりシンプルなんです。
そして、意外と見落としがちな本質的な対策で、劇的に改善できます。
この記事を読めば、あなたの録音環境がワンランクアップすること間違いなしです。
この記事でわかること
- PCファン音が入る本当の原因
- 初心者がやりがちなNG対策
- 今日からできる具体的な改善策
PCファン音はなぜマイクに拾われるのか?
ファン音が入る原因は、大きく分けて2つあります。
- PCのファンが高速で回っている(音源の発生)
- その音がマイクまで届いている(音の伝搬)
すごく当たり前じゃないですか。
でも、この「当たり前」のメカニズムを理解することが、根本的な解決に繋がるんです。
PCのファンが高速で回る理由
PCのファンは、CPUやGPUが熱くなりすぎないように冷やすために回ります。
つまり、PCに負荷がかかればかかるほど、ファンは高速で回り、うるさくなるわけです。
DTMや宅録では、DAW(Digital Audio Workstation)が動いていますよね。
さらに、たくさんのプラグインを立ち上げたり、複数のトラックを同時に再生したりすると、PCにはとんでもない負荷がかかります。
その音がマイクまで届く理由
PCから発生したファン音は、主に2つの経路でマイクに届きます。
- 空気伝搬:PCから発せられた音が空気中を伝わってマイクに届く
- 固体伝搬:PCの振動が机などを伝わってマイクスタンド、そしてマイクに届く
特に見落としがちなのが、この「固体伝搬」なんです。
「PCをちょっと離したのに、まだ入る…」って経験、ないですか?
それは、振動が机を伝わっている可能性が高いです。
【罠】PCファン音で初心者がやりがちな失敗
ファン音が入る悩みを抱える人が、まず最初に試すこと、ありますよね。
でも、実はそれ、逆効果だったり、根本的な解決にならないことが多いんです。
ノイズ除去プラグインへの過信
「録音後にノイズ除去プラグインで消せばいいや」
これ、めちゃくちゃ危険な考え方です。
ノイズ除去プラグインは確かに便利ですが、完璧ではありません。
ファン音のような定常的なノイズを無理に除去しようとすると、肝心のボーカルや楽器の音まで不自然になったり、音質が劣化したりします。
「サーッ」というホワイトノイズならまだしも、「ブーン」というファン音は特に除去が難しいノイズなんです。
ポイント
ノイズ除去プラグインは「最終手段」。録音時にノイズを入れない努力が最優先です。
「ハイスペックPCを買えば解決」という誤解
「今のPCが古いからファン音がうるさいんだ」
これもよく聞く話ですが、必ずしも正しくありません。
確かに最新のPCは静音性に優れているものが多いです。
でも、DTMで重い処理をさせれば、どんなハイスペックPCでもファンは回ります。
むしろ、高性能な分、発熱量も多く、対策なしでは結局ファン音が録音に入ってしまう可能性が高いんです。
今日からできる!PCファン音対策の具体的なステップ
じゃあ、どうすればいいのか?
僕がおすすめするのは、以下の4つのステップです。
上から順番に試していくことで、効果を実感しやすいはずです。
ステップ1:PCの負荷を減らす(音源の発生源を抑える)
まず、PCのファンがそもそも回らないようにする工夫です。
DAWの設定を見直す
- バッファサイズ(レイテンシー)を大きくする:録音時以外は、バッファサイズを大きく設定しましょう。処理が分散され、CPU負荷が軽減されます。例えば、普段は「128サンプル」でも、ミックス作業中は「512サンプル」や「1024サンプル」に設定してみてください。
- 使わないトラックやプラグインを停止する:DAWによっては、使っていないトラックをミュートするだけでなく、「フリーズ」機能などで一時的に処理を停止できます。使っていないプラグインも積極的にバイパスしましょう。
- 再生中にCPUメーターをチェックする:DAWのCPUメーターを常に意識してください。メーターが上がりすぎているなら、どこかにボトルネックがあります。
OSの設定を見直す
- バックグラウンドプロセスを停止する:DTM中は、ブラウザ、SNSアプリ、動画再生ソフトなど、不要なソフトはすべて閉じましょう。OSのバックグラウンドプロセスも確認し、不要なものは停止してください。
- 電源プランを「バランス」または「省電力」に設定する(Windowsの場合):高パフォーマンス設定は、常にPCの性能を最大限引き出そうとするため、ファンが回りやすくなります。録音時だけでも「バランス」に切り替えてみてください。
ステップ2:PCとマイクの物理的な距離と環境(音の伝搬を遮断する)
次に、発生したファン音がマイクに届かないようにする工夫です。
PCの設置場所を工夫する
- PCを録音場所から遠ざける:これが一番手っ取り早いです。可能であれば、PCを別の部屋に置くのが理想的です。それが無理なら、少なくともマイクからできるだけ離れた場所に置きましょう。
- PCを床に置く:机の上に置くと、振動が机を伝わってマイクに届きやすくなります。床に置くことで、固体伝搬の影響を減らせます。
- 防音・吸音材を活用する:PCの周りに簡易的な防音ボックスを設置したり、吸音材で囲んだりするのも効果的です。ただし、PCが熱暴走しないように、排熱はしっかり確保してください。
マイクの選び方と設置方法
- 指向性の強いマイクを選ぶ:単一指向性(カーディオイド)のマイクは、マイクの正面の音を最もよく拾い、側面や背面からの音を拾いにくい特性があります。マイクの背面をPCに向けるように設置しましょう。
- ダイナミックマイクの活用:コンデンサーマイクは非常に高感度で、微細なノイズも拾いやすいです。環境ノイズが多い場所での録音なら、あえて感度の低いダイナミックマイクを使うのも有効な選択肢です。
- ショックマウントとスタンド:マイクスタンドと机の間に、振動が伝わりにくいインシュレーターなどを挟むのも効果的です。ショックマウントは必須級のアイテムです。
ステップ3:録音時の工夫(ノイズよりも目的の音を大きく拾う)
「録る」段階でのちょっとした意識が、ノイズの入り方を大きく左右します。
適切なゲイン設定
「ファン音が入るから、ゲインを下げよう」
これ、実は逆効果になることが多いんです。
ゲインを下げて録音すると、目的の音量も小さくなりますよね。
後で音量を持ち上げると、一緒に録音されたファン音も大きくなってしまいます。
適切なゲインとは、クリッピングしない範囲で、できるだけ大きな音量で録音することです。
目安としては、DAWのピークメーターが-6dB〜-3dBあたりに収まるように調整してください。
マイクと音源(ボーカルなど)の距離
マイクは、音源に近づけば近づくほど、目的の音を大きく拾います。
つまり、PCファン音のような周囲のノイズは相対的に小さくなるわけです。
ボーカル録音であれば、マイクと口の距離は15cm〜30cm程度を目安にしてみてください。
これ以上離すと、部屋の響きや周囲のノイズを拾いやすくなります。
ステップ4:ポストプロダクションでのノイズ除去(最終手段)
ここまでの対策をしっかり行った上で、それでも気になる場合にのみ、ノイズ除去プラグインを使いましょう。
使う場合も、かけすぎには注意が必要です。
ノイズリダクションプラグインの正しい使い方
ほとんどのノイズリダクションプラグインには、「ノイズプロファイル」を学習させる機能があります。
- ボーカルなどが一切入っていない、ファン音だけの無音部分を数秒間録音する。
- プラグインでその無音部分を再生し、ノイズプロファイルを学習させる。
- ボーカルが入っている部分に適用し、「Threshold(スレッショルド)」をゆっくり上げていく。
スレッショルドを上げすぎると、音が不自然になります。-6dB〜-10dBくらいのカットに留めるのが安全です。
EQでの処理
PCファン音は、比較的低域にエネルギーが集中しています。
なので、EQで低域をカットするのも有効です。
例えば、「250Hz以下を緩やかなカーブでカット(-3dB〜-6dB程度)」してみてください。
これだけで、体感的にかなりノイズが減ったように聞こえることがあります。
ただし、ボーカルの温かみや厚みも失われる可能性があるので、注意しながら調整しましょう。
| 対策フェーズ | 具体的なアクション | 期待できる効果 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1. 発生源を抑える | ・DAWバッファサイズ調整 ・不要プラグイン停止 ・OSバックグラウンド停止 |
ファン音の絶対量減少 | DAW処理能力の限界 |
| 2. 伝搬を遮断する | ・PCの物理的距離 ・床置き、防音材 ・指向性マイク、ダイナミックマイク |
マイクへのファン音到達量減少 | 排熱確保、部屋の広さ |
| 3. 録音時に工夫 | ・適切なゲイン設定 ・マイクと音源の距離 |
ノイズに対する目的音の比率向上 | クリッピング注意、不自然な音 |
| 4. ポスト処理 | ・ノイズリダクション ・EQ低域カット |
録音後のノイズ低減 | 音質劣化、不自然さ |
このように、段階的に対策を講じることで、着実にファン音を減らせるはずです。
まとめ:PCファン音は「多角的な対策」で乗り越えよう
録音時のPCファン音問題、実は機材のスペックだけで解決するわけじゃないんですよね。
この記事でご紹介したように、「PCの負荷を減らす」「音の伝搬経路を断つ」「録音時に工夫する」「最終手段としてノイズ除去」という多角的なアプローチが重要です。
まずは、PCをマイクから遠ざけて、DAWのバッファサイズを大きくする。この2つを今日から試してみてください。
きっと、あなたの録音が劇的にクリアになるはずです。

コメント