「声量が出ない」と感じるの、正直めちゃくちゃ分かります。
マイクに近づいて、頑張って歌っても、なんか物足りない…。
DAWで音量を上げても、ノイズっぽくなるだけ。これ、あるあるですよね。
物理的な声量は頑張ってるんだけど、なぜか「聴こえ方」が弱いんだよね…
実はこれ、物理的な声の大きさだけが問題じゃないんです。
DTMの世界では、「声量」は「聴こえ方」で作るもの。
この記事を読めば、あなたのボーカルが「埋もれない」「存在感のある」声に変わります。
この記事でわかること
- 声量が出ないと感じる本当の理由
- DTMで声量を「作る」具体的な方法
- 陥りやすい失敗と回避策
なぜボーカルが「声量がない」と感じるのか
「声量がない」と感じる原因は、大きく分けて2つあります。
- 録音レベルが適切でない
- ミックスでの「音圧」と「存在感」が不足している
頑張って歌っても解決しないのは、この2つのポイントを見落としていることが多いから。
特にDTMでは、ミックスでいかにボーカルを「聴こえる」ようにするかが重要です。
「声量」は「音圧」と「存在感」で決まる
私たちが「声量がある」と感じるのは、単に音が大きいだけではありません。
音量差が少なく、常に安定して聴こえる「音圧」と、他の音に埋もれずクリアに聴こえる「存在感」。
この2つが揃って初めて「声量がある」ボーカルになるんです。
ポイント
DTMにおける「声量」とは、物理的な声の大きさではなく、「音圧」と「存在感」によって作られる「聴こえ方」のことです。
DTMでボーカルの「声量」を爆上げする具体的な方法
ここからは、今日から実践できる具体的なステップを解説します。
- 録音段階で「適切なマイクゲイン」を設定する
- コンプレッサーで「声のムラ」をなくす
- EQで「声の存在感」を増す
- オートメーションで「ダイナミクスをコントロール」する
1. 録音段階で「適切なマイクゲイン」を設定する
これが全ての基本です。ここで失敗すると、後でいくら頑張ってもノイズまみれになります。
ボーカル録音では、DAWのピークメーターが「-6dB〜-3dB」くらいに収まるようにマイクゲインを調整してください。
歌い出しで一番大きい声を出してみて、メーターが赤くならない程度に調整するのが目安です。
| ゲイン設定 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 低すぎる | クリップしない | ノイズが目立つ、音圧が出ない |
| 高すぎる | 大きい音量 | クリップ(音割れ)、歪み |
| 最適(-6〜-3dB) | クリアでダイナミック | 初期設定が重要 |
録音時にゲインが低すぎると、後で音量を上げるとノイズも一緒に上がってしまいます。
逆に高すぎると、音割れして取り返しがつかなくなります。
歌う前に必ずテスト録音して、適切なゲインを見つけてください。
2. コンプレッサーで「声のムラ」をなくす
人間の声は、小さい声から大きい声まで音量差があります。
この音量差が大きいと「声量がない」と感じやすいんです。
コンプレッサーは、この音量差をギュッと縮めて、平均的な音量を上げてくれる魔法の道具です。
まずは以下の設定を目安に試してみてください。
- Threshold(スレッショルド):ボーカルの小さい音が聴こえ始めるくらいに設定。ゲインリダクションが-3dB〜-6dB程度になるように。
- Ratio(レシオ):3:1〜4:1くらいから試す。かけすぎると不自然になります。
- Attack(アタック):5ms〜10msくらい。速すぎると声の立ち上がりが潰れます。
- Release(リリース):50ms〜100msくらい。遅すぎると音が不自然に伸びます。
まずは弱めにかけ始めて、徐々に調整していくのがコツです。
「声が潰れる」感覚ではなく、「声に厚みと安定感が出る」感覚を探してください。
3. EQで「声の存在感」を増す
コンプレッサーで音圧が出たら、次はEQで「聴こえ方」を改善し、存在感を際立たせます。
これで「声量がある」という印象がさらに強まります。
以下の設定はあくまで目安です。自分の声質や曲に合わせて微調整してください。
| 周波数帯 | 調整例 | 効果 |
|---|---|---|
| 100Hz以下 | -3dB〜-6dB(ローカット) | こもりや不要な低音をカットし、クリアに |
| 300Hz〜500Hz | -2dB〜-3dB(シェルビング) | 「モコモコ」した部分を軽減し、明瞭に |
| 2kHz〜5kHz | +2dB〜+4dB(ピーキング) | 声の輪郭、明瞭度、存在感を強調 |
| 8kHz〜10kHz | +1dB〜+2dB(シェルビング) | 空気感、キラキラ感を加え、抜けを良くする |
特に2kHz〜5kHz帯域は、声の「おいしい」部分です。
ここを少しブーストするだけで、ボーカルがグッと前に出てくるのが分かるはず。
カットしすぎると声が痩せて聴こえるので注意してください。
4. オートメーションで「ダイナミクスをコントロール」する
コンプレッサーやEQだけでは、曲全体のダイナミクスを完全にコントロールするのは難しいです。
特にサビで声を張る部分や、静かに歌い上げる部分など、曲の盛り上がりに合わせて音量を手動で調整するのがオートメーションです。
これ、めちゃくちゃ手間がかかる作業なんですけど、ボーカルの表現力を最大限に引き出すにはこれ一択です。
聴きながら、小さいフレーズは少し上げて、大きすぎる箇所は少し下げる。
サビでは全体の音量を少し上げるなど、細かく調整してみてください。
初心者が陥りがちな罠と回避策
「声量が出ない」という悩みに対して、初心者がやりがちな失敗があります。
- コンプレッサーを「潰す」ものだと思っている
❌ 音量を無理やり均一にしようと、強い設定で潰しすぎる。
⭕ コンプレッサーは「音量差を整える」もの。アタックとリリースの調整で、自然な厚みを出すことを意識してください。 - EQで「特定の周波数だけ」を極端にいじる
❌ 例えば「2kHzを10dBブースト!」など、特定の帯域を過度に調整する。
⭕ EQは広い帯域で緩やかに調整するのが基本。他の楽器との兼ね合いも考えながら、プラスマイナス3dBくらいの範囲で調整するのがおすすめです。 - 自分の声の特性を無視する
❌ プロのミックス設定をそのままコピペする。
⭕ 人それぞれ声質は違います。自分の声に合った調整を探すことが何より重要。リファレンス曲を聴き比べながら、耳で判断する習慣をつけてください。
まとめ
「声量が出ない」という悩みは、物理的な声の大きさだけでなく、DTMでの「聴こえ方」に大きく左右されます。
今日から試せる具体的なアクションは以下の3つです。
- 録音時に「-6dB〜-3dB」を意識してゲイン調整をする。
- コンプレッサーでボーカルの音量ムラを整え、安定した音圧を作る。
- EQで中高域をブーストし、ボーカルに存在感を与える。
これらの工程を一つずつ丁寧に行うことで、あなたのボーカルは驚くほど前に出て、存在感を増します。
ぜひ、今日からDAWを開いて試してみてくださいね。

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