【あるある】プロの曲と比べて「しんどい…」ってなるのはなぜ?
自分の曲とプロの曲を聴き比べると、毎回「なんでこんなに違うんだ…」って絶望しちゃうんだよね。
分かります、その気持ち、痛いほど。
僕も昔は、プロの曲をリファレンスにしては「音圧が全然違う」「何かが足りない」って漠然とした焦りを感じて、結局何から手をつけていいか分からず落ち込む、を繰り返していました。
でも、それ、実はあなたの聴き方自体に原因があるかもしれません。
この記事では、リファレンス曲との正しい向き合い方と、今日から実践できる具体的な比較方法をお伝えします。
この記事でわかること
- リファレンス比較で陥りがちな罠
- プロの音が「そう聴こえる」本質的な理由
- 今日からできる具体的なリファレンス分析法
【罠】漠然とした比較があなたを絶望させる
リファレンス曲を聴き比べるとき、あなたはどうしていますか?
たぶん、多くの人が「全体的な印象」や「音圧」「クリアさ」といった漠然とした部分で比較しているんじゃないでしょうか。
これ、実はあなたの耳と精神を疲弊させるだけの、間違った比較方法なんです。
失敗パターン1:脳は「足りない部分」を探してしまう
人間って、無意識のうちに「差分」に敏感なんですよね。
だから、漠然と聴き比べると、どうしてもプロの曲にある「自分の曲にはない要素」ばかりに意識が向いてしまいます。
「このキック、なんでこんなに前に出るんだろう…」「ボーカルが全然埋もれてない…」
こんな風に、自分の曲の「足りない部分」ばかりを炙り出して、最終的に「ダメだ…」って自己否定につながるメカニズムなんです。
失敗パターン2:プロの曲は「完成品」じゃない
僕たちが聴いているプロの曲は、もちろん「完成品」です。
でも、その「完成品」をあなたの「未完成品」と比較しても、それはそもそも土俵が違います。
例えるなら、豪華なフルコース料理と、あなたが今から作ろうとしている食材を比べて「なんでこんなに違うんだ!」と嘆くようなもの。
ここで重要なのは、プロの曲を「完成品」としてではなく、「設計図」として捉え直すことです。
ポイント
リファレンス曲は「完成品」ではなく、「どのような意図で、何がどう配置されているか」を示す「設計図」として活用してください。
【本質】プロの音は「設計図」で聴け!
「設計図」として聴くって、どういうことだと思いますか?
それは、「なぜその音がそう聴こえるのか」という理由や意図を深掘りすることです。
単に「音が良い」で終わらせず、「このキックは、低音の土台を支えるために、どの帯域が強調されて、どんなアタック感になっているんだろう?」と分析するイメージです。
プロの音作りの「意図」を読み解く
プロのエンジニアは、すべての音に意図を持たせてミックス・マスタリングしています。
「このボーカルは、歌詞をはっきり聴かせたいから、少しコンプレッサーを強めにかけて、2kHzあたりを少し持ち上げよう」
「ギターのコード感は残しつつ、ボーカルの邪魔にならないように、左右に広げて、中域を少し抑えよう」
僕たちがリファレンス曲から学ぶべきは、まさにこの「意図」の部分なんですよね。
【実践】リファレンス曲の「解体新書」を作ろう!
ここからが本番です。
今日からあなたのリファレンス曲に対する向き合い方がガラッと変わる、具体的なステップを紹介します。
- DAWに読み込み、特定パートをミュートするつもりで聴く
- 空間の「奥行き」と「広がり」を分析する
- 「比較する10秒」をピンポイントで探す
- 自分の曲の「意図」を再確認する
1. DAWに読み込み、特定パートをミュートするつもりで聴く
まずは、リファレンス曲をDAW(Cubase, Logic, Ableton Liveなど)に読み込んでみてください。
そして、特定の楽器にフォーカスして聴きます。
例:キックとベースに注目する
- キック:どのくらいの音量で鳴っているか?アタックは鋭いか、丸いか?低音の重心はどこにあるか?(例えば、60Hzあたりがしっかり出ているか、100Hzで丸みを出しているか)
- ベース:キックとどう絡んでいるか?重さはどのくらいか?(キックの200Hz〜400Hzあたりを少し避けているか)
まるでDAWのトラックをミュートしながら聴いているかのように、「この音だけを聴こう」と意識を集中します。
最初は難しいかもしれませんが、これを繰り返すことで、耳が「音の分離」に慣れてきます。
2. 空間の「奥行き」と「広がり」を分析する
次に、音の空間的な配置に注目してみましょう。
「奥行き」と「広がり」は、プロのミックスで最も差が出やすいポイントの一つです。
奥行き:リバーブとディレイの魔法
- どの音が前に出ていて、どの音が奥に引っ込んでいるか?
- リバーブ:各楽器にどれくらいかかっているか?プリディレイタイム(音が鳴ってからリバーブが始まるまでの時間)は短いか、長いか?(例えば、ボーカルはプリディレイ短めでタイトに、パッドは長めで空間的に)
- ディレイ:どんなリズムでかかっているか?音符と同期しているか、あえてずらしているか?
特にボーカルは、前に出すべきか、空間に溶け込ませるかで大きく印象が変わりますよね。
広がり:パンニングとステレオイメージ
- 左右にどの音がどれくらい配置されているか?
- 「ギターは右に30%、左に30%振って、真ん中はボーカルのために空けているな」といった具体的な配置をイメージします。
- 意外な事実:プロの曲でも、キックやベース、ボーカルといった重要なパートは、意外とセンターにまとまっていることが多いんです。無理に広げすぎると、モノラル再生時に音が痩せてしまう原因にもなります。
3. 「比較する10秒」をピンポイントで探す
曲全体を漠然と比較するのはもうやめましょう。
リファレンス曲の中で、あなたが「ここだ!」と感じる最も比較したい10秒間を見つけてください。
例えば、「サビの盛り上がり」「Aメロの落ち着いた雰囲気」「特定の楽器ソロ」など。
そして、その10秒間と、あなたの曲の同じようなパートをDAW上でループ再生できるようにセットします。
これやってください:DAWのマーカー機能や、特定範囲のループ再生機能を使って、リファレンスと自分の曲を素早く切り替えながら聴ける環境を整えてください。
この「ピンポイント比較」を繰り返すことで、具体的な改善点が見えやすくなります。
4. 自分の曲の「意図」を再確認する
リファレンス曲を分析するのは、あくまで「自分の曲をより良くするため」です。
決して、リファレンス曲のコピーが目的ではありません。
分析中に、「この曲で何を伝えたいんだっけ?」「この楽器にはどんな役割を持たせたかったんだっけ?」と、自分の曲の「意図」を何度も問い直してください。
リファレンス曲は「目指すべきゴール」ではなく、「自分のゴールへ向かうための道しるべ」なんです。
あなたの曲が持つ個性やメッセージを忘れずに、リファレンスからヒントを得ていきましょう。
まとめ:リファレンスは「設計図」として使い倒せ!
プロの曲と比べて凹んでしまうのは、あなたが「間違った比較方法」をしてしまっているから、ということが分かっていただけたでしょうか。
今日から試せることは、この3つです。
- リファレンス曲は「完成品」ではなく「設計図」として捉え直す。
- 漠然と全体を聴くのではなく、「各楽器の役割」「空間の配置」を意識して分析する。
- 比較するポイントを「10秒」に絞り、DAW上で素早く切り替えながら聴く。
このステップを踏むことで、あなたはもう漠然と落ち込むことはありません。
リファレンス曲から具体的なヒントを得て、着実に自分の曲をレベルアップさせられるはずです。
さあ、今日から早速、あなたのリファレンス曲を「解体」してみてください!

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