リファレンス曲で絶望する人へ|比較すべきは「音の粗探し」じゃありません!

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【DTM】リファレンス曲、聴くたびに落ち込んでないですか?

プロの曲を聴くと「なんでこんな音になるんだ…」って、自分のミックスが嫌になっちゃうんだよね。

リファレンス曲を聴くたびに「あ、ここも違う」「ここも全然ダメだ」って、粗探しばかりしてませんか?

でも、それって実は逆効果なんです。

リファレンスとの比較で落ち込むのは、あなたが悪いんじゃなくて、比較の仕方がちょっともったいないだけ。

この記事では、プロの曲から本当に学ぶべきポイントと、今日から実践できる比較方法を伝授します。

この記事でわかること

  • リファレンス比較で落ち込む本当の原因
  • プロの曲から「盗むべき」本当のポイント
  • 今日からできる具体的な比較ステップ

【失敗談】僕もリファレンス比較で沼にハマった時期がありました

DTM始めたての頃、とにかくプロの曲に近づきたくて、毎日リファレンス曲と自分の曲を聴き比べていました。

キックの音量、スネアのアタック感、ボーカルのEQ…もう、細部まで完璧に同じにしようと必死だったんです。

でも、やればやるほど「なんか違う」の繰り返し。

「この曲のキック、100Hzが+2dBっぽいな。よし、俺も…あれ、なんかモコつく」「ボーカルの抜け感、3kHzにピークがあるから…あれ、キンキンするだけ?」

結局、漠然とした「違い」に囚われて、何が悪いのかもわからず疲弊する日々でした。

あなたもこんな経験、ありませんか?

【本質理解】プロが「聴いてる」のは音の「パーツ」じゃない

結論から言いますね。プロがミックスで意識しているのは、特定の楽器の「音色」や「EQの数値」じゃないんです。

ポイント

プロは「この曲で何を表現したいか」という楽曲全体の意図と、それを実現するための「各楽器の役割とバランス」を重視しています。

あなたがリファレンス曲で「このボーカル、めちゃくちゃクリア!」と感じるなら、それはボーカル単体のEQが優れているからだけじゃないんです。

むしろ、周りの楽器がボーカルの邪魔をしていないから、クリアに聴こえることが多いんですよね。

例えば、ギターがボーカルの美味しい帯域(2kHz〜5kHz)を埋め尽くしていたら、ボーカルをどんなにブーストしても前に出てこない。

つまり、「なぜそう聴こえるのか」というメカニズムを理解することが、リファレンス活用の一番の近道なんです。

【解決策】今日からできる!正しいリファレンス比較の3ステップ

ここからは、僕が実際にミックスで取り入れている「正しいリファレンスの聴き方」を3つのステップで紹介します。

ステップ1:【木を見て森を見ず】を卒業!まず「全体像」を聴く

一番大切なのは、いきなり細部に目を向けないこと。

リファレンス曲を聴くときは、まずあなたの曲と同じように、「曲全体からどんな印象を受けるか」を意識してください。

聴くべきポイントは以下の通り。

  • 楽曲のエネルギー感・ダイナミクス:Aメロ、Bメロ、サビで音圧や広がり、重心がどう変化するか。
  • ボーカルの存在感:周りの楽器とのバランス、定位置にしっかり座っている感じがあるか。
  • 低音の安定感:キックとベースが分離しつつ、しっかり楽曲全体を下支えしているか。
  • 高音の抜け感・空気感:シンバルやハイハット、ボーカルの「パキッと抜ける感じ」や「キラキラ感」。

「サビのキック、自分のより前に出てこないな。でも、音量上げてもダメなんだよな。なんでだろう?」

そう感じたら、他の楽器との関係性にヒントがあることが多いですよ。

ステップ2:自分の曲と「目的」を揃えて比較する

リファレンス曲は「お手本」ではなく、あくまで「参考書」です。

例えば「今日はボーカルの明瞭度を上げる」という明確な目的を持ってミックスしているなら、リファレンス曲もその一点に絞って聴き込んでください

リファレンスのボーカルがクリアに聴こえるのは、どの周波数帯が貢献しているのか?

具体的に、「2kHz〜5kHzあたりがすごくクリアで、周りの楽器はその帯域をうまく避けてるな」といった仮説を立ててみましょう。

そして、自分のボーカルでもその帯域を少し持ち上げてみる(+1dB〜+3dB程度で試す)、あるいはその帯域で競合しそうな他の楽器を少し削ってみる。これが「目的を絞った比較」の進め方です。

ステップ3:「分解」して「再構築」のヒントを見つける

いよいよ実践です。DAWにリファレンス曲を読み込み、アナライザーなどで視覚的に分析してみましょう。

ただし、ここでも「同じ数値にすれば同じ音になる」という考えは捨ててください。

目的は、「プロはここをこうしてるから、この印象が出てるんだな」というヒントを見つけることです。

例えば、リファレンス曲のキックとベースが綺麗に分離している場合。

楽器 リファレンスで意識すること 自分の曲でのアクション
キック 100Hz以下の重心、アタック感(200Hz付近)、抜け(5kHz付近) 重心を意識し、ベースとの帯域被りをチェック
ベース 100Hz〜200Hzのボディ感、アタック感(700Hz〜1kHz) キックの重心を邪魔しないよう、低音を整理

このように、「それぞれの楽器がどの帯域で存在感を出しているか」を比較分析し、自分の曲でどう活かせるかを考えます。

リファレンス曲の「完成形」から、「何をどう積み重ねたらこの音になるか」を逆算するイメージです。

【罠と回避】リファレンス比較でやりがちな間違い

最後に、初心者が陥りがちなリファレンス比較の罠とその回避策をお伝えします。

  1. 間違い1: 「同じ音」にしようとする回避策:目的は「同じ音」ではなく「同じ品質、同じ表現力」を目指すこと。あなたの楽曲の良さを活かしたミックスが最優先です。
  2. 間違い2: 一度に全てを比較しようとする回避策:比較ポイントを絞りましょう。「今日はボーカルの抜け感だけ」「今日はキックの重心だけ」など、一つずつクリアしていく意識が大切です。
  3. 間違い3: ずっと聴き続ける回避策:耳の疲労は判断力を鈍らせます。30分に一度は休憩を挟む、または別の作業をするなどして、耳をリフレッシュさせましょう。

まとめ

リファレンス曲と比較して落ち込むのは、あなたが悪いんじゃなくて、比較の方法が少しずれていただけなんですよね。

プロの曲は「粗探し」の対象じゃなく、「ヒント探し」の宝庫です。

今日から試せることは、まずリファレンスを「全体像」から聴き、次に「目的」を絞って分析すること。

そして、特定の楽器の「音」だけでなく「なぜその音がそう聴こえるのか」というメカニズムに意識を向けてみてください。

この考え方ひとつで、リファレンス曲との向き合い方がガラッと変わるはずですよ。

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この記事を書いた人

音脳ラボ運営。宅録・DTM・歌ってみたを中心に、実体験ベースで音作りを研究しています。

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