「DTMって、思ったより難しい…」「機材もソフトも多すぎて、何を選べばいいのか分からない!」
──そんな風に感じていませんか?
実はDTM初心者の多くが、同じような“落とし穴”にはまってしまいます。この記事では、これまで数百人のDTMerを見てきた経験から「初心者がつまずきがちな10のポイント」を徹底解説!
これから始めるあなたも、すでに始めたけど迷っているあなたも、ぜひ参考にしてください。
❶ 安いマイクやインターフェースを選びすぎて後悔
「初心者だし、まずは安い機材でいいよね」──そう思って選んだマイクやインターフェースが、後々の後悔につながることはよくあります。
実際に1万円以下の格安機材を使うと、以下のような問題が起こりやすいです:
- ✅ 音がこもって聞こえる
- ✅ ノイズやハムが乗りやすい
- ✅ 音量が極端に小さい or バランスが悪い
このような音質トラブルが続くと、せっかくのやる気も失われてしまいます。
最初から「最低限の品質」を確保したほうが結果的にお得です。
📌 初めてで低価格予算からスタートする際の推奨価格帯:
・コンデンサーマイク:10,000〜15,000円(例:RODE NT1-A、Lewitt LCT240PRO)
・オーディオインターフェース:20,000〜30,000円(例:Scarlett 2i2、AG03MK2)
価格だけでなく、ノイズ耐性やゲインの取りやすさなども選定基準にしましょう。
❷ オーディオインターフェースの設定が分からない
「音が出ない」「録音できない」「ループバックできない」──DTM初心者がよくつまずくポイントが、このオーディオインターフェースの設定です。
特にWindows環境では、ASIOドライバの設定やサンプルレートの不一致によってトラブルが起きやすくなっています。
1. 製品公式サイトからASIOドライバをダウンロード
2. DAWの「オーディオ設定」でASIOを選択
3. サンプルレートは44.1kHz or 48kHzに統一
Yamaha AGシリーズやSteinberg URシリーズなどは初心者にも安心して使える設計です。
❸ モニターヘッドホンとイヤホンの音が違いすぎる
「ミックス完了!…なのにスマホで聴くと全然違う!」──この現象、DTM初心者には“あるある”ですよね。
モニター環境とリスニング環境の再生特性の違いにより、バランスが崩れて聴こえてしまうのです。
複数の環境でミックスをチェックしましょう:
・モニターヘッドホン(MDR-M1ST など)
・スマホ(iPhone/Android)のスピーカー
・AirPodsやカナル型イヤホンなどの一般環境
さらに、Tonal Balance Controlで帯域バランスを可視化するのもおすすめです。
❹ プラグインを入れすぎて迷子になる
「このEQ良さそう!」「このリバーブも無料!」「あのYouTuberが紹介してたやつ!」──そんな風にどんどん増えていったプラグインが、逆にあなたの作業を混乱させているかもしれません。
結局、使いこなせるプラグインは数種類だけだった…というのもDTMあるあるです。
まずはEQ・コンプ・リバーブの3種類に絞って、徹底的に使い込むこと!
おすすめ:
・EQ:TDR Nova / Pro-Q3
・コンプ:DC1A / Waves RComp
・リバーブ:ValhallaRoom / TAL-Reverb
使い慣れた武器の方が“ミックスの速さ”も“音質”も上がります。
❺ 歌が「こもる」「抜けない」問題
録音した声が「モコモコしてる」「埋もれて聴こえる」──これは“部屋鳴り”や“反射音”による録音環境の問題が大きいです。
とくに賃貸部屋・壁が近い環境では、吸音されない反響音がマイクに混入し、結果的にこもったような印象の音になってしまいます。
✔ マイク背面に吸音材(スポンジやブランケット)を設置
✔ 壁からマイクを30cm以上離す
✔ リフレクションフィルターや折りたたみブースを使うとより効果的
録音時の“反響の排除”が、クリアで抜けのいいボーカルの第一歩です。
❻ BGMと歌がうまく混ざらない
ボーカルとオケのバランスが悪く「声が埋もれて聴こえない」「逆に浮きすぎて違和感」──この問題はEQや定位処理の未熟さから来るものです。
特に中域(500Hz〜3kHz)あたりで“周波数のぶつかり”が起きると、どちらの音も聴き取りづらくなります。
🎚 オケ側の中域(500Hz〜2kHz)を軽くカット
🎧 ボーカルに軽いコンプで存在感を強調
🌫 リバーブを控えめにして前に出す(Wet量を下げ、Pre-delay調整)
「ボーカルの居場所を空けてあげる」という発想が大切です。
❼ リファレンス音源を使っていない
「どんな音が正解かわからないまま作っている」──これが初心者のミックスが迷走しやすい最大の原因の一つです。
プロの音を聴かずに自分の感覚だけで進めていると、いつまでも完成像が見えてきません。
✔ 理想の商業曲(リファレンス音源)を1〜2曲ピックアップ
✔ 頻繁に聴き比べて「どこが違うか」を意識する
✔ iZotope Tonal Balance Controlで帯域の可視化もおすすめ
「完成形があると迷わない」──これが上達の近道です。
❽ 音圧だけを上げすぎて音が潰れる
「プロっぽくしたい!」とマキシマイザーを限界までかけると、音は潰れて不自然になります。音圧は“積み重ね”で作るもの。
初心者ほど「一発で仕上げたい」と思いがちですが、むしろその逆が正解です。
📦 各トラックでゲインステージを整える(-18dBFS付近)
🧱 バス(ドラム・ボーカル)単位で軽いコンプを重ねる
🔊 最終段でマキシマイザーを少しだけ使い、LUFS -12〜-9を狙う
「派手さ=過激な音圧」ではなく「バランスのよさ」で魅せましょう。
❾ DAWの操作に慣れておらず時間だけが過ぎる
「なにをするにも遅い」「録音や打ち込みまでに30分以上かかる」──DTM初心者が最も疲弊しやすいのが、DAW操作の慣れ不足です。
使い方に戸惑っている間にやる気がなくなってしまうのは非常にもったいないです。
✔ DAWは1本に絞って使い倒す(Cubase / Studio One / Logicなど)
✔ ショートカットキー(再生・録音・Undo)を覚える
✔ トラックやエフェクトのテンプレートを事前に作っておく
操作が速くなると「制作に集中できる時間」が大きく増えます。
❿ とにかく「完成させられない」
「もう少し調整してから」「ちょっと納得できない」──その気持ちのままお蔵入りしてしまう未完のプロジェクト、山ほどありませんか?
完璧を目指すより「完成の癖」をつける方が、DTMでは何倍も成長できます。
✔ 80点でOK!まずは完成させて書き出す習慣を
✔ 自分で締め切りを設定(例:「日曜夜までに仕上げる」)
✔ SNSや友人に聴いてもらってフィードバックを得る
完成するごとに「自分の型」が見えてきます。まずは1曲完成させましょう!
✅ まとめ|DTMは「つまずき」から学ぶのが当たり前!
DTMは覚えることが多く、落とし穴もたくさん。でも、逆に言えば「みんな同じところでつまずく」ということでもあります。
焦らず、一歩ずつ、自分のペースで進めていけばOK。
そしてこの記事が、あなたがその落とし穴に落ちる前の“道しるべ”になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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